動物病院日記

動物病院の院長日記

フィラリアの手術

先日、犬フィラリア症の手術がありました。
本当に久しぶりです。
調べてみると、1年半ぶりでした!
ひと昔前までは、一週間に何匹も手術した事もありましたが、
予防が当たり前になった現在では、重症のフィラリア症はめったに見なくなりました。
このワンちゃんは、2年間予防をさぼっていたのです。

まだ若く体力はありそうでしたが、
心臓は弱っているので慎重に麻酔をかけなければなりません。
そして、首の静脈を開いて、そこから器具を入れ、心臓の中の虫をとり出します。
虫は20〜30センチくらいの長さがあるんですよ。
それを器具で引っ掛けたり、つかんだりしてどんどん引きずり出していきます。

約30匹の虫を摘出したところで、心雑音が消えました。
成功です!
手早く血管を結紮して、術創を閉じて手術は終わり!
覚醒も正常でひと安心。よかったー。

翌朝にはゴハンも食べて、元気に退院していきました。

でも、みんなが助かるわけじゃないんだよ。
手術に耐えられなくて死んでしまうコもいる。
すべての虫を摘出できないコもいる。

やっぱり予防が一番だよね。
予防薬を飲めば、100%予防できるんだから・・・