動物病院日記

動物病院の院長日記

休診日

外出先から戻ると、お歳暮が届いていました。
先月亡くなった犬の飼い主からでした。

もう16歳でしたが、特に大きな病気もせず元気な犬でした。
(歯槽膿漏や腰痛や白内障・・・はありましたが。。。)

その日も、ちょっとした皮膚炎で来院して何時ものように帰って行ったのですが、
途中の車の中で具合が悪くなった、と言って戻って来られました。

診てみると歯肉は血色を失いぐったりしています。
心音も弱く、とても危険な状態でした。

すぐにエマージェンシー用の注射をいくつか打ち、様子を見ながら追加していったところ、
一時は何とか持ち直して少し起き上がる事が出来るようになったのですが、
その直後にまた倒れてしまいました。
そして懸命な人工呼吸にもかかわらず、二度と目を覚ます事はありませんでした・・・

この間わずか1時間ほどでした。
本当に綺麗な死に顔でした。大往生と言って良いのかも知れません。
でも私は助けられなかった事が情けなくて全身の力が抜けてしまいました。。。

こんな情けない獣医なのに御礼の品まで贈ってもらえるなんて。
御礼の手紙まで入っていました。そんな名医じゃないのに・・・

#・・・明日からまた仕事です!動物と飼い主さんたちが幸せに暮らせるように頑張ろう!