動物病院日記

動物病院の院長日記

宮崎県の口蹄疫(こうていえき)について

ちょっと怒っています。

なぜか、ほとんど報道されていませんが、いま宮崎県の畜産は大変な事になっています。

先月から発生している牛や豚の恐ろしい伝染病・口蹄疫がどんどん広がっていて、すでに7万頭の家畜が殺処分されています。埋める場所もない状態で、地元の畜産・獣医関係者の疲労はピークに達しているといいます。

政府は全く動かず(何もせず農水大臣は外遊に)、農水省の役人は動けず(いま政府主導なので)、保健所や農協や地元の畜産業者が消毒剤などをかき集めて、連休中も休みなく働いたとの事です。消毒薬で手は腫れ、爪は割れ…

10年前に発生した時は、政府と農水省が積極的に動き、数百頭の被害で済んだのとは雲泥の違いです。

外遊から帰った大臣は、視察もせず「費用は、あとで全額国が負担するから」と言うだけ。
簡単に言うけど、それは国民の税金。

さらに、宮崎県およびその周辺の畜産業は壊滅する可能性もあります。国内の飲食業等にも影響が出ています。
また、すでに日本からの牛肉輸入を禁止している国もあるようです。

首相は、早く激甚災害に認定し国家レベルでの対応をして欲しいです。「その必要があるかどうかを関係閣僚と話し合い、必要とあれば検討する」などと言っている場合ではありません。